2023年8月6日日曜日

落ちた雛を拾わない



 店主の宮原です。


とある日、工房の庭に、なんと「雛:ヒナ」が落ちていました!

発見したときには
何の鳥か全くわかりません


保護色なのでしょうか?
気付かず踏んづけなくてよかった


まだきちんと飛ぶことができないのかもしれず、私を見ても飛び立つ気配がありません。

「さて、これはいったん保護するべきかな・・・」と頭をよぎりましたが、ここでとあるポスターを思い出しました。

それがこれです。

動物病院に同じ内容の
ポスターがありました



これをとっさに思い出したので、雛には全く手を出さずにそのままにしました。

そして「親鳥が近くにいるはず!」と思い、周囲を見渡してみると、一羽の「ムクドリ」がさかんに飛び回っています!!

雛の親で間違いなさそうです!

ムクドリ成鳥
photolibraryから掲載


親鳥の存在を確認できたので、私はいったん工房内に戻り、また数分後に先ほどの場所をのぞいてみると、雛も親鳥もすでにいなくなっていました。

いや~、本当にこのポスターに書いてあるとおりで、雛は「落ちていた」のではなく、親鳥に見守られつつ、地面に降りていたのです。

調べてみると「巣立ちの練習」をする際に、雛が地面に降りてしまうことがあるらしく、それを人間が「地面に落っこちているように見てしまう」とのことでした。

だから安易に保護してしまうと、親鳥にとっては
「我が子が突然いなくなる!!」
という恐ろしい事態になってしまう訳です。


自然のなかで生きている野生生物に対しては、「より慎重な行動が必要なのだ」としみじみ感じた出来事でした。